Before (改善前)

上図はパイプの組立品です。これまで5点の部品で形成されていた既存の製品に、赤部のようなかさ形状の部品を追加したいという要望がありました。新作部品となるため、新規の金型製作が必要でした。金型製作にはリードタイムがかかりますが、短納期で赤部のかさ形状品を追加したいとのご要望であり、金型を製造していては要望納期に間に合いませんでした。また、新規金型製造費用の発生により追加コストが発生し、製造コストが上昇することも懸念されていました。

V

After (改善後)

既存の組立品で既に使用されている黄色のかさ形状部品を追加部分にも使用することで、新規金型の製作が不要となりました。これにより、金型製造が不要となり顧客要望の納期にて製造することが可能となりました。また、金型製造費が削減できたことにより、初期コストの削減と金型管理コストの削減を実現できました。当事例のような組立品の場合、同形状の部品を複数箇所に使用することにより金型製作を不要とすることが、コスト削減のポイントになります。

POINT(要約)

組立品の場合、同形状の部品を使用することで金型の増加をふせぎ製造コストを抑えることが可能となります。当事例では、既存の黄色部品をかさ形状部分に流用することで、新規金型製作が必要なくなりました。黄色部品の流用は新作部品の追加と同様の機能を持ち合わせるため、品質維持・コスト低減を実現しました。既存製品において追加部品が必要となった場合、既存金型を流用して部品製造を行うことができないか、検討することを推奨します。