Before (改善前)

少量の試作等小ロットの製作の場合は金型を製作せずに加工を行うことで、大きなコストダウンを図ることができます。
例えば、上図のような製品の場合絞り形状が入っているため、通常であれば絞り加工の専用金型を作って部品製作することになります。しかし小ロットの場合は、金型の製作費用が割高になってしまうためコストアップとなり、製品価格の上昇につながってしまいます。

V

After (改善後)

仕様上問題がなければ、上図のような簡単なプレート部品はレーザー切断や曲げ加工、溶接など種々の板金加工で形状を出すことで、絞り型なしで製作が可能となります。専用金型を使用しないため金型作成費は不要となりコストダウンが可能で、また段取り替えが不要となり工数削減も実現し、製造リードタイム短縮につながります。この工法転換は、万が一設計変更が発生しても、新規金型の製造や改造が不要となるため、顧客要望への柔軟な対応が可能となります。

POINT(要約)

小ロット生産の場合、金型製作を回避することがコストダウンのポイントになります。当事例では絞り加工からレーザー加工・曲げ加工に工法転換することで、金型製作を回避できました。金型を不要とする工法は、設計変更への柔軟な対応も可能となります。大量生産の場合は、専用金型の製造がコストダウンにつながることが多いですが、小ロット生産の場合は専用金型レスにする工法を検討することを推奨いたします。