上図のような楕円形状のパイプを加工・製作する場合、通常は円形にしてからクランプ型で成形を行っています。小ロットでの製作の場合には、専用のクランプ型が必要となった場合は初期コストが高く割高になってしまいます。また、専用金型を使用すると、成型品の仕様変更が発生した場合に、柔軟な対応がしにくくなります。上述の通り、金型製造リードタイムの発生や、新規金型製作費用及び金型改造費用が発生してしまうためです。最終製品の仕様変更は回避できないことであり、最終製品製造メーカーのご要望に柔軟に対応することも上図のアルミ成型品の課題でした。

小ロット生産の場合に、楕円や異形の形状のパイプを加工・製作する上では、NCロール成形機を使用することで金型レスとなり、コストダウンを実現することが可能です。NCロール成型機は、専用金型を使用しないため段取り替えが不要となり工数削減が可能で、製造リードタイム短縮にもつながります。NCロール成型機への工法転換は、万が一設計変更が発生しても、新規金型の製造や改造が不要となるため、金型製造リードタイムを削減し、柔軟な対応が可能となります。