Before (改善前)

上図のような二重管パイプにおいて、断熱性が求められる場合には断熱材をパイプ内に挿入する必要があります。曲げ箇所への断熱材挿入は難しいためストレート部のみに断熱材を挿入した上で、曲げ箇所には板金部品や樹脂部品をカバーとして組み付けていました。曲げ箇所のカバー部品の加工・製作が必要で、金型製作費や加工費用が余分にかかっていました。断熱材を挿入するパイプ製品は小ロットの場合もあり、金型製作費用が割高になることも多く、金型レスとすることによるコスト削減が重要な課題となっていました。

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After (改善後)

パイプを曲げる前に中空箇所内に断熱材を入れ水を注入し、冷凍曲げ設備にて水を凍結させてからパイプ曲げ加工を行うことで、断熱材をパイプ全体に入れることが可能になります。当製造方法の場合、カバー部品の製作が不要となるため、金型費用・加工費用を削減し、またカバー取り付け工数も削減可能なため、コストダウンを実現できます。小ロット生産の場合は、金型レスでの生産による初期コストの削減と金型管理費用の削減が特に重要であり、金型を不要とする製造方法を検討することが重要です。

POINT(要約)

断熱材が必要なパイプ品の場合、曲げ加工前に断熱材を入れ水を注入し、冷凍曲げ設備にて凍結した後に曲げ加工を行うことでコストダウンの実現が可能となります。パイプ製品に断熱材を挿入する場合には、断熱材挿入手順を検討の上、カバー等の部品製造が不必要なる仕様にて製造することが、コスト面では重要です。当社では、熱害対策を行う場合に、品質を維持しながらコストダウンを可能にする提案させて頂きます。